JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

ダスティン・ホフマンになれなかった岡田

 こないだゴッドタンで

 カミさんとロバート秋山のネタで大爆笑していたのだけど、この中のネタで
 「岡田厄除大師」
 というネタがあったの見てふと気がつく。
 「岡田」って、市にはないのな。
 で、早速「岡田」「地名」で検索をかけてみる。確かに岡田駅もあるしかつて存在したものの中には「岡田町」「岡田郡」はたまた「岡田藩」まである。

 今現在市になってる地名の由来を調べるのは面白い。
 平成の大合併の中でも「胎内市」「宍粟市」「匝瑳市」なんて味のあるやつは悪くない。
 結局由来の中で一番多いのは
 「明治時代に合併した時に一番人口の多いとこの名前」
 がおそらく多いと思う。地元福岡市は投票で決まったし、何より日本で一番多い地名が「中村」。
 でも実際に「中村」で市町村名までのし上がったのは土佐の中村市だけ。まあ理由は想像つく。中央の村が「中村」だったとしても合併した時に「他にあるかもしれない」と思うところはあっただろう。そういや昔「山田市」があったけれど、どこ?って考えると意外と自分の住んでる近くの場所だったりして。今も岩手には「山田町」が実在しているのか。旧山田市は福岡県。旧山田市は行ったことあるけれど、中心街はもう地形的に経験則で
 「ここ、山田か山口って集落があるな」
 って場所だった。山田の集落の周りに炭鉱住宅が開けて、真ん中に貨物駅があり。もう市に昇格する辺りでは「ああ、山田って付けるしかない」って感じだったのだろう。
 今合併して別の名前になっているの、そっちのほうがなんか気持ちはわかる気がする。
 出身を訊かれて「山田市」っていって「どこ?」って返事になられ続けたであろう住民の心中、察して余りある。今は「嘉麻市」というなかなかどうして唯一無二な市の名前になっている。

 で、岡田に戻ってみる。
 うん。自分の住んでる近くの市に「岡田」という大字がある。大昔は湿地の真ん中に少し高台があるとこだったろうからそこが村になったのかな。確かに岡と田んぼのあるとこだ。ここが中心になってたり、鉄道駅ができたり、有力者が出て纏まったり。大企業が工場建てたり。ともかくランドマークにならなくては、「市の名前」にはふさわしくはならない。
 近くの大字岡田はこじんまりとした集落です。駅があるわけでなくバス停もなく。
 岩手の山田町には「JR山田線」というランドマークが存在する。これはでかい。だからこそこの名前が名乗れる。遠い街の俺でも「ああ、山田線のある山田町か」と想起できたもの。
 日本中の岡田にはそのような縁はなかったのだ。運がなかったのだ。選ばれなかったのだ。

 その点で県名までのし上がった「山口」は凄い。
 ビッグチャンスをつかんだ俳優ようなものである。