JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

第67話「あんたこの社会道徳ゼロをどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、バーチャルリアリティーに仰天する

脚本:安倍ニコルソン
監督:渡邊ニコルソン

あらすじ

 借り手こそ見つかったものの、引っ越し以来人っ子一人出入りした様子のない中村家の間貸し部屋。家賃だけはちゃんと払いが良いからとばかりに放置していたものの、入居から三月にもなりこれではと主水は気にかかってしまう。一方その頃宇宙に出稼ぎ中のせんとりつが拝領したその日の仕事は、超時空戦闘機(阿藤海)に搭乗し惑星の危機を救うというもの。オプション4人(ゴスペラーズ)を引き連れ、スポンサー・藤商店のからし酢味噌をレーザーのごとく噴出、よくわからないモアイや触手などを蹴散らし機械要塞を突破した。その頃間貸し部屋が気がかりであった主水は嘉吉を引き連れ、中を覗く決意とともに引き戸を手にかけた瞬間、轟音のような爆発音が響き、からし酢味噌まみれになった室内から一機の戦闘機が脱出していったかと思うや、巨大な脳のような生物が消滅していき…しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

今作では大幅に出番の少ない菅井きん氏は放送当時身内に他惑星人との縁談が持ち上がっており、地球の時代劇出演で支障が出ることを危惧。宇宙に出稼ぎに出る設定を条件に承諾したとのこと。

解説

 宇宙に行ったままなかなか帰ってこないことに腹を立てた菅井きん氏のスポンサー・藤商店からの猛プッシュでせんりつ主役編が実現。「藤商店の本社工場はリンガーハットの居抜き」というどうでもいい地元民トリビアからし酢味噌ガチ勢の心を打ちまくる。ストーリーも捻りがあり、実は惑星の危機はオプション四人の策謀というどんでん返しと、触手たちと性的密通関係にあるというねちっこい人間模様が描かれるところは、安倍ニコルソンの面目躍如といったところ。

仕事人SPの末期感が漂うモアイ破壊シーン。なんだかなあというクオリティのモアイの造形は、新仕置人劇判のなんちゃってインベーダーな曲も相まって必殺らしいたまにやらかすへっぽこ演出感を醸しだした。

次回予告

俺たちが生きるためにはそうするしかなかった。追い詰められた者たちの怒り、悲しみ、そしてイーロンマスクの迷走。正しい時代考証とはいったい何なのか。次週新必殺仕業人、ご期待ください。