JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

第69話「あんたこのポイ捨てNO宣言をどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、指揮される

脚本:野上ニコルソン
監督:松野ニコルソン

あらすじ

 原子力発電所の暴走の件でSNSが大炎上した嘉吉。ビーナス屋公式アカウントには毎日暴言が書き込まれ、遂には店に突撃するものまで現れる始末。イタズラ動画を撮ろうとしていた主水のクラスメートの女子高生・ロミっち(内田裕也)を現行犯で捕まえた嘉吉は、反抗的な彼女を問い質すうちに先の件で江戸の電力供給が不安定になったこと、時代考証の歪曲による不合理が正されることによりネット回線の存在が消滅の危機にあることを思い知らされる。一方で嘉吉の時代考証と必然性のなさに苦しむ姿に共感し、LINEを送りあうようになったロミっちは、教室での些細ないさかいで同級生でいじめグループのめぐたん(カニバブラー)・念仏のペコ(ザンブロンゾ)と衝突し、嘉吉との交流をゴシップとか大好きで趣味は拡散の旗本・樫是涸之助(ピーポ君)に暴露され、巷での炎上の餌食となってしまう。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

嘉吉との悲恋を演じきった内田裕也氏は、この演技で日本のロック興行を当時従前型であったヤクザ興行から切り離すことに成功し、音楽史に燦然と輝く功績を成し遂げた。

解説

 近頃のネット炎上を揶揄する現代風刺回としての側面が後世では取り上げられがちではあるが、嘉吉とロミっちの悲恋を描いたラブロマンス回としての評価も高い。旗本・樫是を異次元殺しにかけながら「おめえの顔写真と禄高が江戸の連中に晒されようと、あの子は帰ってこねえんだ!」と熱い台詞を吐き、涙を浮かべながら仕置きをする嘉吉の姿が印象に残る。旗本樫是は誰も演者をやりたがらないまま撮影開始し、やむなくそこら辺にあったピーポ君人形を使用し事なきを得た。声は松野ニコルソンが裏声で担当した。

撮影に使われたピーポ君人形。8000年の歳月を経て最早成立当時の原形をとどめていないデザインとなっている。

次回予告

やる必要など何もなかった。激しい怒り、憤り、そんなものはどうでもよかった。誰もかれもが、何もかもが空回りして、今適当に爆発で落ちをつける。次週新必殺仕業人、ご期待ください。