JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

謹まれても救いなんてないのだ

 金曜日晩の総決起〜日曜日の花見まで。

 金曜日は四次元に、総決起集会を観に行った。
 この日は嫁の見舞いに夜9時半まで嫁実家に行っていた。
 そのまま家に帰ろうかと思ったが、思いとどまった。

 天神に特急電車で向かった。
 MOTH、ガロリンズが観れた。

 ガロリンズは正直、自分が好きな音楽の範疇とはズレている。
 よしえさんの生前も、そういったわけでどうもピンと来ない、しっくり行かない感じが否めなかった。

 あの最後のライブのときは、別の意味で正視出来ていなかった。

 この日自分は初めて、いいと思った気がする。
 良さがわかった、じゃなくて。初めてしっくり行った気がする。


 MOTHは大将(びぃびぃ)から、「あの人々から盗めよ」と常々言われてた人々。
 まったくだ。
 これ以上感想を書くと、宇宙が次何やるかばれちゃうんで書かない。


 ガロリンズ終演後、ギターの方と。そして帰り際フォークイナフ井上さんと話をした。嫁のこと。
 ありがとうって言う感謝を伝えたかった。
 嫁が病院に運び込まれた病状からすると、今の嫁の状況は奇跡的といえるとのこと。
 きっとよしえさんのご加護かもしれない、でもこれから気を抜かずがんばる、そんな話。

 泣きそうになったところで井上さんは「泣いちゃいかんでしょう」。

 この日、ガロリンズも、観れなかったけどフォークイナフも、最高のライブをやった。
 「このご時世で不謹慎」な彼らの言葉が、一番ぼくら夫婦を温かく包んでくれていた。
 嫁よ、君は知らない人々に守られて愛されているのだよ。

 nontoroppoは最後まで見られなかったけど、この日を象徴するメッセージソング「BON-ODORI」が観られたのだからよしとしよう。


 今日、そんな彼らの花見。

 若葉醤油(宇美町の地醤油)で作ったまぐろの漬け、やっぱし美味い。作って持っていって大好評だった。
 優しい甘い味がする。
 次はゴマはまちでも作るかなあ。

 どこかの街の偉い人は「花見なんて自粛しろ」と叫んだという。
 自粛していたらこうやって一体にならなかった人たち。
 苦しむ自分達を奮い立たせてくれる仲間達。
 そんな出会いもなかっただろうなあと思うと、謹む事なんて何にもならんのよ、と一笑に付すことしかできない。