嫁とパスタ
大学の頃、確かたまを観に行った帰りにうめこ先生とこじゃれたパスタ屋に入った。
中学高校と男子校だった俺(何気にオードリー若林と同じ)には「オー!!めくるめく女子文化!!」とどぎまぎしたものでした。
それからだ、「あ、これ彼女とのデートに使えね?」とばかりに、今は嫁となるドンの字をいろんなパスタ屋に連れまわしたのは。
そのときに早くから鉄板になったパスタ屋が、アクロス近くにある「レックスのスパゲティー」。
麺のもっちり具合がたまらない。
あれから幾星相。
日曜日、嫁と一緒にパスタ屋に行った。
実家療養中の嫁、日曜日にたまたまご飯を作ってくれる人がいなくなるという。
二人で手をつないで天神を歩いた。久しぶりにその店を選んだ。
何もかも変わっていなかった。
パスタ屋に行くだけで面映かった自分と、少女だった嫁のほうが大きく変わっていた。少しだけレモン味のするお冷の味は、やっぱり何も変わっていなかった。