愛犬ねむる
昼時、嫁の実家の犬が亡くなったとメールが。
嫁の実家の犬はたいそう臆病な犬で、散歩も5分で帰ってくるくらいの部屋飼い犬。
家の中では、ビッグボスたる嫁の母親の横で寄り添って寝ていたという。
清楚で顔立ちの整った箱入り娘だった。
俺にはいつまでも、とうとう最後までなつかなかったっけなあ。
それは実家に居る義理の兄夫婦の子供たちも同じらしく、気難しい犬だったようだ。
帰宅後嫁に実家の様子を聞いた。
嫁は涙ぐみながら話してくれた。
「発作が起きて、しばらくぐったりしててね。最期はねえ、母ちゃんが帰ってくるのを待ってね。母ちゃん帰ってきてしばらくして、みんなに看取られて眠るように亡くなったよ、だって。」
幸せな犬だったんだなあ。
そういえば、かつて自分の実家で飼っていたペットは、その最期を看取らなかった。
恐怖に負けて、看取れなかったのだ。
親父の最期を看取ったとき、そのときの怖い感情が頭をよぎったのを覚えている。
恐怖に負けちゃだめだな、うーん。