JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

ライブ初め(演るほうね)の前に

 クイズマジックアカデミー4という、ゲームセンターに置いてあるオンラインクイズのゲームがある。やったことがある人ならば誰もがわかると思うが、このゲーム、勝ち抜く度にクラスが上がっていき、最上級クラスで渡り合うためにははじめからある程度の広範な知識がない限り、人生を1年近くは棒に振って万単位の絵札を覚える百人一首をしなくちゃいけない羽目に陥る(絶賛去年の俺含む)。たいていの方々はそこでドロップアウトするという仕様だ。

 このゲーム、一応定期的にメーカー公認の大会を開いたりしているが、露骨な軍団プレイや不正プレイで順位をもぎ取ろうとする人間のやったもん勝ちになっちゃってて、どうも1人で黙々と求道的にプレイする人間達には据わりが悪い。
 そこで一部の有志達が集まり、全国のゲームセンターで予選を開催。そして秋葉原のゲームセンターの一角を借り切ってこのゲームの全国大会を開催しているという。

 去年の秋。
 その大会の決勝の場に、福岡の不惑に近いか、もしくは過ぎたか。それくらい歳の凄腕プレイヤーが勝ち残った。
 何度かこの方とはお話をしていた間柄で、プレイスタイルを見せていただいたり、お話を伺ったり。時には対戦をさせていただいたこともあった。
 自分がその方に抱いた感想は、ああ、愚直で地道な努力を怠らない人だなあと。いや、たかだかゲームなんだけどね、ゲームというのはプレイヤー次第で「たかが」にも「おそるべき」にもなる代物な訳ですよ。この人がやっているこのゲームへの努力一切は、今後企業秘密としてこういうとこには書かないことにするとして、どれもが「ああ、なるほど、でもそれって果てしなく地道だなあ」と感嘆するしかなかったという。

 「クイズゲームは、年を取ったもの勝ち、知識の多いもん勝ちな部分がどうしてもある」というこの人の言葉もうなずいたが、もう一つ感じたことがある。地道な努力というのは大概にして他人から見たら愚直で、はたまた無様ともとれる行動に過ぎないことが多い。殊に先に知名度やら成績やら、結果ばかりを先に求めたがったりする若い世代。だが、それ抜きで高みに立つことなど無いことは、多くの人は年を取ってから実感してしまう。残念なことに自分もかなり後(20代後半)だった。・・・つまりだ。年を取るということは、そういう愚直なことを怠らないという強みがあるんだ。

 さて、決勝前。勝ち残った面子(他はほとんど20代だったようだ)に向かって、戦前の意気込みを司会者が振ったとき、このプレイヤーはさらりとこう言った。

 「年をとるというのはこういう事だというのを見せたいと思います」

 そして、そのまま優勝したという。

 俺もこんな風に、かっこよく年を取りたいよ!!
 新年が来て、年を重ねる事実に落ち込んだりするようになったけれど、そう思うと妙に目標が出来たような気がしてね。
 絶頂天で見たifMASAKAでそう思ったし、近年のとんちピクルスの松浦さんにもそれを感じる。今月と来月のライブ、ちょっとがんばろう。3〜4月ももちろんがんばろう。そして何より、仕事もがんばろう。愚直な、些末な努力の上に結果の灯りが点るんだよな・・・。




 あ、そうそう今日遊びに行く予定のラウンジサウンズ新年会、「客にカラオケ歌わせるバンド」(!!!)なんてのが出るらしいです。そういや年末歌う人募集してたっけ。この前ボギーさんに「誰が出るんです?」と聞いたらオフレコって言われました。スンゲー楽しみです。