JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

会社面白トピックス(3)

 デスクの椅子に片足を乗せ、港で遥か、海の向こうを見るような眼差しで眉間に皺を寄せる。その視線の先は…

 (おれ)「だからなんでこっちをじっと見るんですか!」

 その後ええやろええやろ、という表情の前の人(仮名)は「君はウォーリーに似てるな」と言い出した。ああ、まただよ。この前は「ハリセンボンのめがねかけてないほう」とか言ってたような気がするんですが。
 その後、ウォーリーの服のセンスの趣味の悪さについて語っていたら
 「明日さあ、君がウォーリーの格好してきたら、見直すなあ」
 (おれ)「無理でしょ!今何時だと思ってるんですか!」
 ちなみに残業中夜10時。
 「いや、ドンキとかあるで。」
 「大体あんなセンスのない服はないですよ!しまむらにもないです」
 「馬鹿お前、しまむらはファッションリーダーやで」
 「まあ、そうですけど」

 「じゃ、君がウォーリーの格好してくるの楽しみにしとるで」

 そういう会話を残したまま仕事は過ぎていく。時折デスクの向こう側から「楽しみや〜」「まあ、そこでその格好してこんかったら、それまでやな!」の声が聞こえたままその日は残業上がったのだが、次の日の朝。
 前の人は現場直行なのであった。

 夕方現場から帰ってくるなりこちらを見て「おう、普通の格好やないか(苦笑)」という台詞を吐くや否や、他数名の社員の方と「いや、朝してましたよ」「残念だな〜」「見せたかったですよね」「似合ってたよね」という台詞に
 「そう来るか。ボクはなんつーかこう、いじめられとんのか!ふーん・・・」
 全員、苦笑で迎えた会社の夕間暮れ。年度末でこれなのだからこりゃあ、この支社がこの会社の全国で一番の業績というのもうなずけるわ。