JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

第63話「あんたこの清廉潔白完全主義をどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、二人に分身する

脚本:ドブ沢ニコルソン
監督:大熊ニコルソン

あらすじ

 久しぶりにレギュラーでもないのにたまに出演する小料理屋の女将おふく(フワちゃん)が、捨三の部屋に置いてあった押すなと書いてある謎のボタン(石川雷蔵)を押した瞬間、江戸に得体のしれない謎の行者一行が到着する。その行者こと仕業人キラーその一先生(中村敦夫)は、その名の通りボタンに連動して仕業人を撲滅するためこの江戸に降臨して、参議院選挙に立候補するためにやってきたのだった。しかしまだ議会制度や民主主義の概念が浸透すらしていない事に先生無言で激怒。旗竿を振りかざしながら常人では発揮できない力で暴れまわる。その上愛を知りたいとかなんとか通行人に問いかけながら匕首で無差別殺人をする仕業人キラーその二(市原悦子)が出現し、さらに思い込んだら一直線の仕業人キラーその三(和田アキ子)がその巨体を存分にふるって江戸を火の海にしてしまう。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

仕業人キラー3人組は、唐突に思い付きで企画を持ち込んできた森崎ニコルソンを門前払いしつつ、その中身から適当に剽窃したと山内ニコルソンは述懐している。

解説

 和田アキ子氏が江戸を破壊するシーンは前日に山内ニコルソン氏が出川哲郎と勝俣をけしかけ、ヘネシー3本を空けさせてから上機嫌のコンディションに仕上げて撮影に臨んだと『必殺シリーズを作ったっぽい男~山内ニコルソン自画自賛伝』(山田ニコルソン著)で語られ、そりゃまあそうなりますよね、という迫力こそ満点だが微妙な出来に仕上がっている。また馬小屋に出現し馬草を食みながら依頼を請ける主水のシーンは事情によりしゃべる本物の馬を調達。最近の遺伝子工学には驚かされるばかりである。

仕業人キラーたちとの対峙を渋り上方に逃れようとするやいとやを一喝し、あらためて死地に赴くよう促す名シーンを完璧に演じきったしゃべる馬は、のちに落語家に転身、笑点回答者から司会まで上り詰め、星の王子様と呼ばれたという。

次回予告

やはり新メンバーはあの男か。さすれば、来週にはウクライナのキーウに行き、日銀総裁にもなるだろう。タラちゃんの次の声優も、あの男に決まるのか。次週新必殺仕業人、ご期待ください。

第62話「あんたこの外務省課長補佐をどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、一生一緒にいてくれやと言われる

脚本:安倍ニコルソン
監督:渡邊ニコルソン

あらすじ

 姫路城(丹波哲郎)は白鷺城とも呼ばれる名城として知られていたが、主君との折り合いが付かず脱藩、江戸で一旗を上げるべく東海道を東に進むことにした。折しも江戸城天守閣は明暦の大火による焼失後空座となっており、妻の新宿駅(吉本真由美)とともにその仕官の口を探して江戸へと移動を始めたのだった。当然のごとくその巨体が移動するとあって、道中に甚大な被害をもたらしながら東に進み続ける姫路城夫妻。そして無慈悲にも斃れた尾張藩全土(たむらけんじ)の今わの際を「しっかりしろい」と看取りながら十両の頼み料を受け取る嘉吉。ついに箱根を越え、土煙と轟音を立てながら品川の宿で視認できるほどとなった彼らを止めるため、仕業人たちは江戸中の電気を収束しポジトロンライフル(阿藤海)で迎え討とうとする計を試みる。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

姫路城を演じた丹波哲郎氏は特別出演とされ、その重厚な演技で日本の太平洋側を破壊・蹂躙。入念な事前通達で奇跡的にけが人は2名(両名ともつき指程度)に終わった。

解説

 「巨大化はもうやらないけど、なんか巨大なもの出したいなあ…そっか、江戸時代の巨大なものって城じゃね?」みたいな山内ニコルソンのクソみたいな思い付きに、「そういう事もあるんだよな」と安倍ニコルソンが乗っかってまかり間違って形になった怪作。姫路城を好演した特別出演の丹波哲郎が強烈に印象に残るが、ポジトロンライフル役の阿藤海尾張藩役のたむらけんじ両氏の演技も目を見張るものがあり、それにも増して吉本真由美氏の演技は新宿駅の出口のわかりづらさを圧倒的に表現し白眉。

演技により表現された新宿駅の出口のわからなさはすさまじく、いまだに数名のスタッフがこの収録から行方不明。(※出典「必殺シリーズマル秘史」高鳥ニコルソン著)

次回予告

あなたは押さなければよかったのか。人は数え切れぬほどのそのような機会に出会い、その都度やはり押すのだろう。押してはいけない、その選択ボタンを。次週新必殺仕業人、ご期待ください。

第61話「あんたこのインディーズビデオをどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、工場を見学する

脚本:野上ニコルソン
監督:工藤ニコルソン

あらすじ

 時代考証を完全にしくじり仕えるはずの信長様がいないことに気付いた武将様(ミサイルマン西代)は、これからは武将の時代は古いと考え商いの真似事を始めることにした。手先が器用でスイーツとか大好きな武将様が考えたのは、厳選された丹波の小豆と和三盆を使用した極上の練り切り菓子の中に、メリケンの「キンダーサプライズ」を参考にして精巧なミニチュア歴代武将人形を忍ばせた「餡卵」。これがたちまち江戸の街で爆発的ヒットとなり、主水の女子高でも勿論大流行、その評判は宇宙に出稼ぎ中のせんとりつにも届き無心される始末。その頃時を同じくして時代考証を完全にしくじっていた転売屋の美濃吉@せどり生活で年収5000万(小泉孝太郎)は、これらを買い占めて一儲けを企むも江戸の世にインターネットがない事に憤慨、長州藩薩摩藩をけしかけ明治維新を起こそうと画策する。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

マネージャーの手違いで武将様役で引っ張り出されたミサイルマン西代氏は見よう見まねの武将様キャラと意外な手先の器用さを見せ、その後闇武将様バスツアーまでも開催、コンビ仲に少しだけ亀裂が入ったとか。


解説

 時代考証に翻弄される弱者の叫びをテーマにした安定の野上ニコルソン作品。結局薩摩藩からやってきたタンクトップにグラサンの悪党軍団(ネルソンズ)がすべての元凶になる展開は工藤ニコルソンの指示による演出。映画版『新仕業人』が公開されたおり、グッズとしてこの餡卵が法正・王平張嶷・沙摩柯・諸葛瞻など三国志の蜀のマイナー武将フィギュアが封入され発売された。なおどのフィギュアもどう見ても某ナメック星の戦闘民族たちにしか見えないデザインで、大半がメルカリで投げ売りされた。

作中の「餡卵」に入っていた武将人形は倉橋ニコルソンによるもの。「よくわからんけど昼にやってる韓国時代劇に出てくる奴を意識した」との証言を残している。(※出典「必殺シリーズマル秘史」高鳥ニコルソン著)

次回予告

気が付けば行くあてもなく、その道を選んでいた。たとえ愚かしく、無謀なこととは分かっていても、一縷の望みに賭ける男と、そしてそれについてゆく女。次週新必殺仕業人、ご期待ください。

第60話「あんたこの波乗りジョニーをどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、月収6万円で生活する

脚本:松田ニコルソン
監督:高坂ニコルソン

あらすじ

 いつもその時代考証のなさが仇となり閑古鳥が鳴く嘉吉のビーナス屋に常連客が現れた。毎度2のつく日にビーナスを買っていく末吉(藤堂伍一)は凄腕の相場師であり、一度気まぐれで買ったその日に米相場が爆上がりして以降、験を担ぐために嘉吉の店を訪れていたのだった。そして小麦を抱えているところにウクライナ戦争の勃発とカリフォルニア小麦の不作が重なり、巨額の利を得ることとなった彼はディープステート(四千頭身)に命を狙われる羽目に陥ってしまう。彼の妻およう(燐隊長)はなにも知らず、命を受けてやって来た殺し屋・アライさん(古川ロック)とすっかり今期のアニメの話と音楽の話で意気投合、結束バンドのコピーバンドをうっかり始めてしまう。時代考証の垣根を超え江戸の街に響くおようのギターソロ24小節は、果たして日本のロック史の夜明けになるのか?しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

後期話数~最終回まで使われた嘉吉のビーナス屋セット。延々流れる呼び込み君(歌:平尾ニコルソン)の音楽と、おなじみの嘉吉の独特の抑揚をつけた「いらっしゃいませこんにちわぁ~」が浮かんでくるようだ。

解説

 当初「殺さない必殺」を考えすぎて「誰も殺されないやさしい必殺」という境地に辿り着いてしまった脚本が間違って企画会議を通過、慌てて山内ニコルソンが介入してDパートで小笠原海溝から深海奉行(今井健二)を上陸させ、江戸を火の海にする展開になんとか持ち込んだ怪作。しかしそつなく楽しめる作品に仕上がっているのが印象的。脚本クレジットは結局松田ニコルソン名義になっており元々を誰が書いたかは不明だが、ゲスト全員特殊性癖を持つところとやたら将棋の話で盛り上がるところでお察しである。

作中結束バンドのコピーバンドとして結局メジャーデビュー後、深海奉行に踏みつぶされたバンド「パンク家斉」の演奏シーン吹き替えは佐賀県の某パンクバンドによって行われ、アヘンを礼賛する内容の歌詞が物議を醸した。

次回予告

信長様はもういないのです。あれだけ待ち焦がれていた戦国の世も、終わってしまえば儚さに、今惜別の敦盛の舞。東の風祭、西の林田、南の火野、そして北の山田。次週新必殺仕業人、ご期待ください。

第59話「あんたこののまネコ騒動をどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、プールの塩素をかじる

脚本:國弘ニコルソン
監督:長嶋ニコルソン

あらすじ

 イランの北部で、おそるべき計画が実行されようとしていた。イラン軍特殊部隊を率いるモハマディ大佐(新克利)は、生まれ育った町にある廃坑になった炭鉱を利用して、減圧施設を併設した要塞を築いていた。そこでハサン中尉(浜畑賢吉)の指導の下特殊部隊たちは充分な高地トレーニングを積ませていた。全てはウランなどの核資源を持つ隣国の高地国家・タジキスタンイスラム勢力に加勢し、クーデターを起こして自国の領袖へと取り込む国家戦略に基づいており、周辺国家ひいては世界のパワーバランスを崩しかねない危険を孕んでいた。近隣でパイプラインの敷設工事にあたっていた江戸屋源兵衛(田崎潤)はこの情報をCIAから掴まされ、10両で捨三と嘉吉を通し彼らにこの計画の阻止を依頼する。果たして仕業人たちは遂行できるのか…しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

モハマディ大佐を演じた新克利氏はシリーズ2344作「必殺印玄人」で喫茶いんげんのマスター・トゥルー印玄を演じて以来の出演となった。

解説

 『ゴルゴ13』122巻に収録されたEP「ミッション・イン・ヘル」にそっくりなストーリーだが、予想外にちゃんとした時代劇に仕上がっている。時代考証も予想外に全く問題はないが、江戸時代に核兵器の開発技術があったかどうかに一抹の疑念が残る。この収録前後にドブ沢ゲル美氏は家庭内不和が原因の別居報道を週刊誌に書きたてられていたものの、演技上では全くそれを感じさせないプロ根性を見せた。しかしSNS上では「寂しいぴえん」等の弱気発言を連発、悪趣味ネット民は大いに沸いた。

廃坑の戦闘シーンではどこかで見たような狙撃屋が登場するもエンディングではノンテロップなので、おそらくエキストラ扱いである。まあこの人が何食わぬ顔で標的消すんだけど。

次回予告

構わないでください。私はもう、業を背負ってまで、それをすることは飽きたのです。これからはSDGsがポリコレの時代だし、BPOだって怖いのです。次週新必殺仕業人、ご期待ください。

第58話「あんたこのパリパリピーマンをどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、すてきな仲間と意気投合する

脚本:じまニコルソン
監督:松野ニコルソン

あらすじ

 主水のクラスの担任にしてネオ太秦女学院の数学教師成川(秋山仁)は算術の師範としての顔があった。担任であるが故、主水が奉行所から派遣された隠密の一種であることを知った彼は、さらに得意分野である統計分析を駆使することにより「主水と仲良くなった同心、あるいは同業者たちはかなりの確率で殺される」傾向を発見してしまう。さらに、それまでに非業の死を遂げた同心、岡っ引き、与力の類をスーパーコンピューター無空波」で分析しているうちに、電子空間内でデジタル奉行(今井健二)が誕生し、ギガファイル便の「お兄ちゃんはおしまい」の広告に触れて暴走。成川は女子中学生に作り替えられ、さらに人工衛星からのミサイル攻撃で江戸は火の海となってしまう。果たして巻き添えで女子中学生の姿になった仕業人たちは、電脳空間上のデジタル奉行にどう立ち向かうのか?そこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

時代劇であることこそ放棄したが、電脳奉行によって作り替えられた世界をアニメ演出に逃げず実写であることを放棄しなかった点は多少微妙に評価された。多分。おそらく。

解説

 時代劇であることをうっかり忘れることは多々あった新必殺仕業人だが、この回に至っては完全に時代劇であることを放棄しているため、2ch時代劇板では実況スレ12本を消費するほどの殺ヲタの怒号が飛び交った。今作で一番時代劇していた火の海になる江戸の描写は脚本を担当したじまニコルソン氏の妻のリクエストによるものらしい。完全に収拾がつかなくなったためDパート突入直後に映し出された「ここまでの話はなかったことにしてください」の書画は糸見渓南直筆の渾身の作。

このシーンの直後、書画「ここまでの話はなかったことにしてください」が大写しとなり、各種SNSのハッシュタグおよび2ch時代劇板の怒号は最高潮となった。

次回予告

地下深くに広がる地獄の戦場。潜入不可能と言われるその要塞に、単身立ち向かう我らが仕業人。果たしてこの地獄の任務を完遂することは可能なのか。次週新必殺仕業人、ご期待ください。

 

第57話「あんたこの滅殺豪波動をどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、ジンジャーってなんだったのかと思う

脚本:村尾ニコルソン
監督:蔵原ニコルソン

あらすじ

 江戸の悪党はおろか善人から徳川将軍まで、さらには女子供も手にかけ、ひいてはてんとうむしなどの益虫の類まで外道殺しを行う仕業人・家吉(大滝秀治)の殺しを請けたやいとや。しかしあの旅籠の女将の無駄に金のかかった捜索によって、家吉の殺し技はBC拡散兵器の類と判明し、家吉の武器庫の前で不意打ちをかければあっさり仕置きできると踏んだ仕業人たちはそれを実行。しかし、やいとやが家吉の額にやいと針を突き刺すその瞬間、驚愕の事実を知る。やいとやはずっと「おおたきひでじ」を「おおたきしゅうじ」だと思っていたのだ。家吉はさらに「『らいりゅうた』じゃなくて『りゅうらいた』なんだよ。『てらだのう』じゃない、『てらだみのり』なんだ…!」うなだれるやいとや。果たしてこの8000年近く名前を勘違いという羞恥に耐え、やいとやは仕置きを完遂できるのか?しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

特にエピソードを膨らましようもないのに間違ってやってくるらいりゅうた氏(演・白野江しょうた)。

解説

 執筆するたびに(いい意味で)暑苦しさが増す村尾ニコルソン作品。「てんとうむしなどの益虫まで殺す外道になり下がっちまったのか!!」とシャウトし怒りを燃やす妙な熱血漢のやいとやは今作でしか見られない。嘉吉に至っては急にあの旅籠の女将とねんごろになりつつ終始太陽に向かって走っている。依頼人・およね(うじきつよし)の芸者姿が強烈な印象を残したこの回は、女王卑弥呼の謎を大胆に解釈する意欲作となっており、結局全部西郷輝彦演じる次郎衛門がタイムスリップしたことで解決させている。

太陽に向かって走るシーンでは連星の太陽のある惑星迄遠隔ロケに行っており、その割に撮れ高は1分満たなかったという。

次回予告

とにかくおしまいなのか。いや、お兄ちゃんはおしまいなんだ。さあこれを飲んで。毒と書かれた瓶の中には、果たして毒は入っているのか、いないのか。次週新必殺仕業人、ご期待ください。