JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

第64話「あんたこのナントカ還元水をどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、その扇子、センスいいですねとか言ってしまう

脚本:松田ニコルソン
監督:松野ニコルソン

あらすじ

 かつて剣之介のいた頃の仕業人たちが闇に葬ったはずの犬村猿十郎一座が、その付き人などの手によって細々と再建され、なお公演先の村々で凶行を働いている報が捨三のインスタグラムのDMに届く。彼らに押し込まれた秩父の庄屋一家の生き残りの娘おとね(モーリー・ウイリアムズ)に依頼を請け、小伝馬町牢屋敷近くの格安レンタカーでワンボックスカーを二泊三日で借り、捨三除く仕業人全員でいざ秩父へと向かうことに。あの旅籠の女将が轟音響くコンクリート工場にレトルトカレーを箱で差し入れ、新生一座の行方と彼らの情報を収集。一座は今、秩父の先の甲州は大月で座長の色男(福山雅治)の故郷凱旋公演中だという。地面に穿った大きな穴を指差し「新加入の一之輔という男に気を付けなされ」と怯えた声で語る工員(吉野ロドリゲス)が突然倒れ、その背後から現れる謎の男宮治(ウガンダ)…しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

怯える工員を演じた吉野ロドリゲス氏は、「でっかいUFOを見たアメリカの農夫」をアメリカンにたっぷりと演じ切り、死ぬ間際に放った小粋なアメリカンジョークが目に留まりシリーズ次々回作「必殺立浪人」のレギュラーの座を射止めることになった。

解説

 経費をケチるつもりで保険に入らずに借りたワンボックスを、嘉吉がコイン駐車場の料金所であっさり擦るシーンが印象的な今作。宮治・一之輔(イーロン・マスク)ともに得体の知れない強敵感を出しながら、結局二人とも武器は地味な匕首という腰砕け感が全体を支配する外れ回。なおこの回は一応秩父市大月市でロケが行われ、セーヌ川風の河畔にあるオペラ座風の劇場で福山雅治コンサート風のシャンソンショーが行われる中舞台上での殺しが敢行され、「トレビアン」等のフランス語風の歓声が飛び交った。

シャンソンショーと言いながら5分間ほどおなじみのナポレオンズのマジックショーが挟まり、会場は爆笑とトレビアンの渦に包まれた。

次回予告

溶岩に水をかけて地面は固まるのか。そもそもあの財宝の類を拾ったとして、運ぶのはどうするのか。持って帰っても所有権は自分の物となるのか、いざ定めの時。次週新必殺仕業人、ご期待ください。