第36話「あんたこのビジネスチャンスをどう思う」
※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。
脚本:ドブ沢ニコルソン
監督:大熊ニコルソン
あらすじ
自撮り棒を振り回す時代考証のなさと、レギュラーでもないのに登場することが仇となりおふく(フワちゃん)は女郎屋に売られてしまっていた。彼女の身を仲介した常吉(峰竜太)は女衒界隈に新風を巻き起こす新興企業「女衒オフ」の敏腕営業マン。女衒オフは従来暗いイメージのあった夜職のイメージ刷新とコンプライアンス向上に尽力しており、「身を売るなら女衒オフ!女衒!女衒!高収入~!」なる歌詞を大声で歌いながら目抜き通りを練り歩く様子は江戸の街でもすっかり定着してしまっていた。彼らの目標は今年度中の東証上場だ。おふくの身を案じ許せねえと勇んで乗り込んだ嘉吉と捨三も、女衒オフ本社ビルの大きさと瀟洒なエントランスに圧倒され「ん、これなら大丈夫じゃないかな」と小泉元首相のモノマネで納得。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。
解説
何度スタッフがこっぴどく怒っても撮影現場から去ろうとしないフワちゃんを退場させようと、脚本家ドブ沢ニコルソンが必死に書いた(ある意味)難関突破回。ハードなラブシーンに挑ませてもOK、ドイツ語で10分演説シーンに挑ませてもOK、火あぶりにしようとも永久凍土の下に閉じ込めてもその都度復活し、結局難関突破はならなかった。脚本は直前に実家で壮絶な兄弟喧嘩の後に執筆したらしく、「大熊君、ラストは永久凍土に嘉吉も埋めて撤収」と太字のト書きがなされていた。
次回予告
今更どこに戻ればよいのか。恨み歌を歌いながら嘆く男の悲しみ、帰る時代を喪ったもの達が今動かす、原子力発電所。次週新必殺仕業人、ご期待ください。