購入厨
最近「購入厨」という言葉の変遷を知りました。
もともと2chの、そういうワレズ関連情報を扱うダウンロード板がどうも発祥らしい。まあいわばアウトローたちがウィスキー片手に情報交換をしている酒場ですわな。
そんなとこに乗り込んでやってきて
「そういうのは買えよ!!」
なんて自分の正義を振りかざしにやって来るウザイ連中のことであったとか。
ああ、いるいる。
昔中学校の頃、筒井康隆や清水義範が好きで読んでた頃、椎名誠がすっごく気になっていて。
なんとなしに立ち寄った本屋でそのことを思い出し、とりあえず短編集を手にとって立ち読み。初期のSF短編集だったと思うのだが、やっぱり面白い。あっという間に半分ほど読みふけったところで、何者かが自分の肩を叩いた。
振り返ると見知らぬ、さえない眼鏡をかけた40〜50くらいのオヤジが。
「買って読めよ。」
そう俺に言って、本屋から足早に去って行った。
俺はしばし呆然とした後文庫本を急いで買ってそのオヤジに投げつけようと考えたが、すでにきゃつは人ごみにまぎれどっかに消えた有様。
そっか、あの悔しい思いのエネルギーに近い感情がその言葉を生んだのか。まあ、法律であれ俺ルールであれ俺価値観であれ押し付けたガールさんはどっかしら、あのときのオヤジのような変な表情の人間が多いしな。
なんにせよ権利の強要は浅ましく見苦しいし、何より一部は犯罪行為だからなあ。
でも、現在の「購入厨」の使われ方は別の意味で凄え。
上のシチュエーションを、オヤジを現在の使い方としての購入厨に当てはまるように改変するとなると。
最初っから立ち読み目当てで俺があの本を読んでたとして、そのオヤジが俺の方を横目で見ながら同じ本をレジに差し出し、店員に何か一言。店員やってきて俺に
「立ち読みはおやめください」
俺逆上、オヤジに向かって一言。
「購入厨乙www」
いや、絶対みんな釣りですよ、本当に!
(※ビバ性善説)