JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

第38話「あんたこのリボルビング払いをどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、高い声を聞いて驚く

脚本:野上ニコルソン
監督:工藤ニコルソン

あらすじ

 やいとやの患者およう(シソンヌじろう)は所帯を持つ左官の勘助(竹内涼真)の愚痴を零す。つまらない博打に精を出し、支払いをリボ払い月1両に設定したのが仇になり、いつしか借金600両このままではおようも身売り覚悟という有様だという。「身売りと言えばあたしゃよくわかりませんがね、毛唐のベースボールなんてやってる連中に見てもらったらどうです?」と適当な返事をしたやいとやだったが、数日後江戸に流れた瓦版を見て仰天。左サイドスローからの生きのいいストレートとキレのあるシンカーを武器に、おようは1億ドルの契約金を手にして日本人初の大リーガーに昇格が決定しようとしていた。しかし勘助はよせばいいのに、契約金のドル→両交換レートの時代考証を真面目に考えだしてしまい…しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

「冗談で投げさせたらマジで130km出てな、意味わからへん」とは山内ニコルソン談。

解説

 二週続けて時代考証に翻弄され虐げられる弱者をテーマにした野上ニコルソンの脚本。監督の工藤ニコルソンはこの撮影前後に個人的な何かがあったらしく、今回の悪役をタンクトップにジーパンの強面シンガー風の血液交換が必要な宇宙人に統一している。なお今作撮影時ライバル関係にあった必殺亜流番組「影同心875」の打ち切り決定の報が入り、登場人物のセリフに「私たちの勝チ」がくどいくらいに登場。視聴者を大いにうんざりさせた。

Cパートの後半になると血液交換の設定は嘘のように無くなったのも特徴。

次回予告

軍配の下で憧れを散らす者たち、そして歓声の鬨を挙げる人々。ある者は夢を背に、ある者は我が身可愛さに、今飛び道具を放つ。次週新必殺仕業人、ご期待ください。