JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

今年最後の日記

 みんなー!ありがとー!!

 とまず書きます。
 今年はそんな気持ちなんです。

 嫁が倒れて、ガンと診断されて、いろんなことが起きました。
 ガンと診断されて一日というのに、とても断れないオファーを受けていた自分、ほとんどの人に黙ってライブに出演しました。
 1時間の長丁場ライブの最後、泣きながら『引きこもりの恋人よ、それでも一緒に歩いていこうと思うけど、ついてきてくれるかな』というメッセージで作った曲を歌いました。
 あの曲を歌ったライブから毎月、オファーが来ました。

 嫁のガンはさっぱりわからなかった。
 手術室から出てきた、手術の執刀医は難しい顔をして
 「どこまで取りきれたかわかりません。後は抗がん剤次第です」
 嫁の親は、神妙な顔で
 「(嫁の本名)は、もう今年いっぱい生きられんと思う。」
 と言った。嫁の親はガン経験者だ。そして自分もそれなりの知識を入手していた。嫁の病状は典型的な誤診から来る処置の遅れが見えていて、ネットでも「危険度D」と評されていた。厳しいのは知っていた。
 「そう思います」
 と答えた。それは確率論者としては至極当然だった。

 が。嫁の病状はそれから悪くなることは全くなく、ネットで前情報で仕入れていた病状は一度も起きなかった。

 俺、嫁がガンと診断された日。
 双葉mayの何かのスレで「嫁が末期ガンと診断された、泣くしかない」と書き込んだんだ。
 恐ろしいことに、煽りは一人も現れなかった。数人からの励ましと、有益な情報、そして温かい言葉を貰った。
 そこで「サイモントン療法でググれ、お笑いは免疫を高めるぞ」と教えてくれたとしあきがいたんだ。
 次の日から嫁にお笑いDVDを大量に回した。さらに、DVDプレイヤーをなんと兄と妹が買ってきてくれた。
 あの時のとしあき、ありがとう。俺は匿名コミュニティの存在は建前としての否定を前提にした肯定派だ。こんな酔狂な奇跡はだれにも知られずこっそりやるべきだろう。でも、君にあの奇跡のあった事を伝えたいんだ、ここに書くのを許して欲しい。まあそのとしあきにこれが伝わるほうが奇跡な気がするけど。

 嫁を知ってる昔のラジオ仲間達。宇宙のメンバー風原・てっちゃん。うめこ師匠、せりやん。
 BOGEY氏、大耳の皆さん、しらたまちゃん、美咲(うちのにせ妹)、その他たくさんのバンド仲間。大切なお客さま。
 芸能通のお客様方。
 たくさんの人のエールも励ましになりました。

 みんなに支えられた1年だった。

 昨日、嫁が家に帰ってきた。抗がん剤治療は嫁が自分に語る言葉以上に壮絶だったのだろうと思う。

 今年最後のライブも終わりました。
 今年最後に相応しい素晴らしいイベントだった!!
 インジャパンの帰福公演は彼ららしくやりたい放題でした。死ぬかと思った。
 もう、OPでXJAPANの映像が流れた時点でおなかいっぱい(苦笑)。ああいう手間かける行動力よ!!そこよインジャパンの凄さは!!うちらも影響を受けてるところがあると思うのよ、ステージでこれやったら面白そうを行動力に移す、の姿勢ね。

 michiさんの歌声と佇まいは時々倉地久美夫の唯一無二感に到達する瞬間が時々あったりとか。
 宮殿のステージングをこの日体調不良で欠席したたまきおに見せたかったとか。
 今年最後のセットリストはこんな感じです。

1 宇宙サービス
2 ゴーレムさん(※めんどくさいので改題するかも)
3 ニートかぞえうた
4 月のなか
5 男気
6 (てっちゃんダンスタイム)
7 俺の半減期は35年
8 25%削減のうた
9 いい大人

 え、9曲あったのか!!今気が付いた!!

***

 今年は本当に色々あったし、多分日本崩壊の序曲がフンダララ、とかいう年になると思うのですが。自分にとってはそれは崩壊ではなく変容、変革なんだと感じるのですよ。まあ、そこについていけない人には崩壊にしかならんとは思いますけど。うーん、何かそんな年のように感じました。

 嫁は生き延びた。自分は死ぬほど健康だと医者に言われました。ぼくらは生きろといわれているんです。崩壊は、きっとまだ先な気がします。まあ根拠もスピリチュアル(笑)な神託もなく、なんとなくなんですけど。ええ。

***

 そして、芸能通クイズ10周年!!
 ひそかに後世の評価が楽しみです、と思っています。うふふ。


 それでは皆様、よいお年を!!