JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

笑ってはいけない温泉旅館

 会社では、近所に「資さんうどん」が出来る話でもちきりだったりする。
 そんな中、おれは会社ではおそらく唯一の牧のうどん派なのである。

 この会社、もともとの人脈の母体が住んでる街のちょっと南のところで、福岡の地政学を知っている人なら分かるのだけれど、文化がやっぱり違う。
 平地との高低差が標高にして10メートルあるかないかの針摺峠を境に、不思議と「太平洋側」「日本海側」の気質を分けているのです。その太平洋側の人々には、牧のうどんは非常に評判がよろしくない。

 牧のうどん派。


人間椅子アルバム「牧のうどん派」歌詞カード


1 中麺の没落
(作詞・作曲:じま慎治)

中麺は今 己のつゆに喘ぐ
どんぶりの器 余るほどのびた太麺

忙しき者へ 箸休む者へ
子供世話する者へとその嵩を 増やさん

ふえるわかめが 増えるように
麺もひとり 増えてゆくだろう


カウンターを背に 製麺機を繰る男
打たれゆく麺 釜の蒸気を浴びて

おばちゃんたちへ 営業マンへ
西スポを読む人へとごぼ天を 翳さん

でかいねぎが 落ちるように
増えた麺も 落ちてゆくだろう


大丸の地下 キャナルの地階
今宿海辺 空港の傍
奈多の県道 春日の辺り
5号線の街 加布里本店

中麺の没落 やわ麺の没落
中麺の没落 やわ麺の没落


おばちゃんの目は道化師にも似て暗い
昼のラッシュの彼岸を見てきたゆえに

入れ過ぎなのか やり過ぎなのか
スペシャルこそは 訳分からんと 笑わん

つゆのやかんが 沈むように
麺もやはり 増えてゆくだろう


麺の膨張は 止まりはしない
やかんのつゆで 減らしはしない

没落する
没落する
没落する
没落する

***

 次回、3曲目「牧の派宣言」で会おう!!(続くのかよ!!)

 ※この日記は人間椅子「未来浪漫派」を知らないと何も面白く有りません。

 嫁の病室に、うちにあるお笑いDVD全てを持っていった。
 いろいろ煮詰まってる二人で、「笑ってはいけない温泉旅館」を一緒に見た。

 最初に見たのは、嫁実家だったなあ。
 二人で笑った。さわりだけしか見られなかったけど。
 最初の10分だけで死ぬかと思うくらいだった。

 久しぶりに、幸せな我が家が帰ってきた。
 早く元気になってほしいなあ。
 「早く帰って料理作ってあげたいな」
 そう嫁がつぶやいて、ちょっと嬉しかったり。

 笑いは大切だ。うん。

***

 仕事が10時ではけたら牧のうどん食いに行こうかな。
 嫁が絶対一緒に行かない牧のうどん!!

 つゆも一緒に買って、明日は鍋にしようかな。
 おつとめ野菜と半額の海鮮をぶち込んで。

 一人でいると、嫁の家事のやりくりの天才っぷりに驚かされる。
 すげえぞ、アイツ。