JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

コサキンリスナーだったふたり

 ツイッターで「星野源オールナイトニッポンに、コサキンのふたりをゲストで呼ぶってよ」の報を聞いてびっくりしてしまった。まあ星野源、コント番組「LIFE!」でいかにも小劇場出身なムロツヨシ氏と生き生きと芝居していたから、さてはこういう素地のある人なんじゃないかと思っていたらピタリ的中、といった感じであった。

 前の日記で書いた嫁とのドライブのBGMは実はほとんどがコサキンであった。いつぐらいからか、マンネリ気味になったので自分が伊集院のほうに変えてくれと言った記憶があり、それからBGMは伊集院のほうになったわけだがコサキンの録音テープは最終回まで続いてたと思う。
 嫁の遺品整理の際、コサキンのカセットテープに引き取り手が現れてびっくりしてしまった。なんと東京の方が引き取ってくださったのだった。
 しかし伊集院のほうは俺がなんとしてでも取っておきたいと思っている。伝説の参加型コーナー・選手権シリーズがすべて手元に残っていたりする。まあ実のところいつ消されるかはわからないが一部はYoutubeで聴けたりするから、無意味かもしれないが。
 コサキングッズもずいぶんと集めていた。新品同様。いくつかのものはほぼ通販のみのようなものだったので、稀少のものになっているものかと中古価格を調べて見たが新品でも160円程度という実態だった。そんなもんなんだなあ。

 さて当日の星野源のラジオは、本当にコサキンふたりが中心でしゃべっていた。カミさんの仏間でふたりで聴いて、「ばっかでぇー」。カミさん、死ぬまでこの「ばっかでぇー」と関根勤のモノマネ気味につっこむ癖は治らなかったな。
 目玉企画であった復刻CD大作戦は流石に星野源に大幅に譲歩する内容のものが多かったが致し方あるまい。オープニングで「オマリーの六甲おろし」がかかったどころじゃなくエンディングで中井貴一の「君はトロピカル」までもが流れ、普段は寂しい仏間を本当にふたりがいた頃の空気に変えた。嫁の屈託のない笑い声が聞こえてくるようだった。ありがとう星野源。大サビの「♪ワハァ〜オ」を聴きながら、本当に目頭を熱くしてしまった。

 前の日記で書いたが彼女はラジオっ子だったので俺と出会うことになった。なので彼女の深夜ラジオ癖は時々「早く寝なさいよ」と咎めることはあったがついに禁ずるようなことはできなかった。だがしかし下衆な話ではあるが夫婦生活に大いに支障をきたしたオードリーのオールナイトニッポンだけは心中複雑な気分である。カミさんが亡くなって何度か仏間で流して聴いた。確かに長く続くくらい面白いのではあるが、あの実質コサキンを聴いてやはりその域には達していないな、そう感じてしまった。まあ比べるのは無粋だとは思うけれど。体力の低下でそれを聴くことすら最後は叶わなくなった。彼女の亡くなった日は奇しくも土曜。その日の晩、彼らは何の話で盛り上がっていたのだろう?俺は疲労困憊なのと葬儀の準備で、それどころではなく眠っていた。