JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

ラウンジサウンズ御礼

 昨日は宇宙サービスのライブ。お客さんはなにやら別のイベントと客かぶりをしたらしくいっぱいお断りメールを戴いて普段来てくれる人の半分の実数に終わったのだけど、それでも満足なライブになった。きっとカミさんが居座る席が必要だったんだろう。そしてそっちを選んだ人々を悔しがらせるライブをしないとね、ということでずいぶん燃えたし何より観た人の評判を観るにつけ、最高によかったらしい。

 Stardusterという新曲がとても評判がよかったのだけど、この曲はまるで先の見えないカミさんとの闘病を歌った歌。大気圏に落ちゆくぶっ壊れた宇宙船・ソユーズ1号に乗っていたソ連のコマロフ大佐の悲劇のいろんな記述を読むにつれ、病状がずっと思わしくなく先が見えなくなっていくカミさんもそういう気持ちだったのかなあと。
 で、この歌凄く難しい。8割の力でなおかつちゃんと喉の調子整えないと気持ちよく歌えない。少しでも感情を込めると喉が音割れしちゃう。なのでライブ前3日間はちゃんと栄養と三食を整えかなり増えていた酒を控えた。実際その3日前歌ったらガラガラだったから。いい出来になった。
 自分はかっこよくギターを構えてジャーンとかやるようなマッシブなかっこよさは音楽に求めてない。やっぱ中高生時代から楽器やってましたって人には勝てないもん。そういうのは委細合切別の皆様にお任せしたいと思っているし正直自分にとってその辺は「ふーん」。それを捨てると詩作と歌唱力でしか自分に出来るかっこいいことは残らないので、まあそういうライブ出来たのは大変うれしい。

 この日は僕らの呼んだ客以外がほとんど居なくて密会みたいなライブになったのだけど、福岡の平日は本当に音楽に溢れている。動画で満足とか言ってる場合じゃない、残業もこれから減るニッポン、もっと平日の夜にも自分の足で歩き回ってね、歩けるうちはと思った夜なのでした。
 ボギさんがツーフーで歩きづらそうにしてたのだけど、カミさんが足にガンが骨転移したあと本人の希望で天神に遊び行ったときは傍目で本当に辛かった。それをふと思い出した。老いとか病気とか、ふとしたことでちょっと会社帰りに好きなところに遊びに行くのも面白い人に出会いに行くのもままならなくなるのだよ、うん。