JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

転職!ジマ娘

 前の職場が転職を前提にした雇用創出事業とやらだった。
 んで、当然のごとくそこに集まるのはわけありな人々だったりするわけです。
 もちろんわけありというのには、いい意味のほうも含まれるわけで。聞けば学校に入りなおすため、4月までのつなぎとしてなんていう同世代の方はそっちのほうだとして。
 身体の問題、という人もいた。無教養と学歴社会の壁に行き詰ってる人もいた。
 そんななかで30ちょい過ぎのお兄さんがいた。
  物腰が柔らかそうな気弱な彼は、口を開けばいない人間の悪口を大声で話し、雇い主の人々にあだ名をつけ、待遇の不満を大声で放つ。職務はこなせるが、彼がいるだけでおおよその職場の人間関係はギスギスするだろう。匿名掲示板の話題がとにかく好きな男だった。 

 自分は当然社会不適合を隠さないように生きている。
 おそらく発達障害のきらいがある自分。下手に勉強したので、それが詐病なのか生来のものかはもう実証できないけれど、少なくとも自分の記憶にある言動を考えると正しいと思う。
 ゆえに言動は奇矯になるだろうが、仕方がない。だから、どうやっても集団の中では角が立ってしまう人間になってしまう。

 彼が自分を槍玉に挙げて攻撃をするだろうことに想像は難くないだろうと思う。
 かなりの嫌がらせを受けた。あえてその内容は書かない。こっちとしては、どうせ1月まで粘ったらこいつ契約期間年内までだし、とかのんびり構えていた。柳に風と受け止めてはいた。

 彼はともかく転職活動に失敗を繰り返していた。
 学歴の壁、とか技術の有無とか。もはやそんなレベルを超えているような連敗記録を口にしていた。
 人の悪口や匿名掲示板の話題を口にするときのような弁の立ちっぷりは、面接では活かされんものだろうか。まあ内心そう思ってたんだけど。
 君はそうやって負のエネルギーを集めてるからいかんのだ。そう一言言ってあげればよかったのだろうけど。

 まあ、そういう人々の集う職場、給料はそこそこだったが厳しい状況だった。我が家の家計は大変苦しくなった。
 ちゃんと稼がにゃならん、という事態。転職で給料が下がるということのリアル。あれだけ嫌になったが、給料は稼げる前職というリアル。結局前職の業種の求人への応募を再開。
 前職を辞める経緯をまざまざと見ていた嫁には心苦しいところもあったが、致し方ない。
 さて、一ヶ月もしたらCADオペのキャリアと経験が生きて、あっさりとちょっと異業種の会社に決まってしまった。その職場での服務中、行った3つ目の面接であった。

 ここではっきりと書いておこう。
 おれは、この職場のおっさんがどんだけ悔しがるかと思って、就職決めたらあという意識もあったのである。いや、正直原動力だったかもしれない。
 職場で報告。おめでとうの声。彼からのおためごかしの祝福。
 何故か、おれ以外のメンバーで飲みに行こうという話を耳にしながらその日は帰宅。
 次の日、彼は遅刻してやってきた。欠席だったかもしれない。でもいちいち覚えてないが、ざまあみさらせという気分になった。ええ、そりゃ、そうですとも。

 結局彼はその職場の任期満了まで面接に落ち続けたが、最後の最後で最終面接にこぎつけていた。その結果は彼の任期満了後に返ってくると言っていた。
 人に黒い衝動を向けるしっぺ返しの痛みを学ぶ事が出来たのだろうか。
 そんなこと知る好もないし、二度と会いたくもないけど。
 別れの日、彼はあらん限りの遠まわしの悪口をこちらにぶつけていた。しょうがないやっちゃと相変わらずこちらも、柳に風で。

 それでも、彼に幸運があらん事を祈ろうと思う。いつかわかってくれるさ。

***

 さて、もちろんCAD仕事なんて・・・と思っていた私ですが。
 職場のAUTOCADのバージョンが2010!!

 2002が現役だった前職に比べたら操作性が全然違うわけです。
 何よりブロックエディタが使えるというだけでテンション上がりまくりなのです。
 これがあるだけで作業効率が格段に違う。

 ・・・さて、仕事がやれそうだとなったらその先をまた考えていかねば。腐らず、あせらず。