ドン様来日
日月と、嫁が帰って来た。
嫁は部屋と食器の散らかり具合にいたく立腹した後カレーを作った。
ぼくは座ってギターを弾いていた。
嫁は甘いのが好きなんだよね。僕はうんと辛いのが好きだよ。
エンケンの「カレーライス」だ。うん、それはまんまだ。
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とりとめもない一日になった。
自分は家事やら責務やらに追われすぎて、すっかり鬱を患っていた。
抗うつ剤の世話になっている間、放置した家事のあれこれ。てきぱきと嫁がこなしてしまった。
相変わらず掃除類は比較的頓着はないが、これでいいのだ。
久しぶりに嫁と枕をならべて寝た。
結婚した当初は枕を並べて寝ていた我々も、病気で倒れた頃には別々の部屋で寝ていた。
単に嫁がゲームやらラジオ聴いたりやら。夜更かしばかりするため、寝られなかったのだ。
考えあって少し薬を減らしていたせいか、嫁には内緒でかなり精神的に厳しい状態だった。
二人で想像以上に早寝。
嫁が持ってきた夜更かしグッズが無駄になってしまった。お笑いDVDなのだけど。
一日が経つ、昨日の帰宅時。
嫁の空気がまだ部屋に満ちていていて、明らかに部屋の色が変わっていた。嫁はちょくちょくやってくることに決めている。いずれ完全に戻ってくるだろう。ようやくぼんやりと未来のことを考えられるようになる。けだるい夕日が差しているように感じられた。