JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

妖怪道中記

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 ゲーセンには、かつて神がいっぱいいた。
 名うてのゲーセンには、座敷わらしのようにいつもそこにいる、仙人のようなプレイヤーが虚ろな目でゲームをしていたものだった。
 そして、恐ろしいくらいのプレイを見せてくれた。このゲームの動画を発見したとき驚いてしまった。

 昔のアーケードゲームは、
 「いかにプレイヤーに早く次のコインを出させるか、つぎ込ませるか」
 というメーカーやディストリビューター側の要望と、それに相対する
 「いかに上手くなってワンコインで長く遊ぶか」
 というプレイヤーとの対決の場だった。

 その対決が最も白熱した時期、難易度調整の匙加減を思いっきり間違える事例が頻発。
 発売前から鳴り物入りで、雑誌の特集を組まれたりして登場したこのポップなキャラゲーは、思いっきり難易度バランスを狂わした状態で登場、大きなブーイングを浴びてしまった。

 このゲームには緻密な攻略が必要で、動画のプレイは一挙手一投足に実に深い意味合いを込めて、最小限の動きをしている。解説を書いていると本当に長くなってしまうが、2/3のラストの裏技的なクリア、3/3の「天界」の条件、「敵を倒さず金を取らず」を守るシビアなプレイ。何をとっても「まさか動画で見られるとは」である。
 高校時代の自分のいた街の仙人たちは、見せてくれなかった。これは、極上の天界のプレイヤーしか拝めなかったのだ。

 対戦格闘ゲームが出るまでの、古きよきアーケードゲームの時代。
 ワンコインで遊ぶほど金をつぎ込む若い世代は、そもそもそんなお金があったらせっせとケータイ代につぎ込み、アプリで遊ぶ時代。
 昭和は遠くなった。そういやこのゲーム、昭和末期だよ。


 しかし、本当に音楽が素晴らしい。
 東京のライブやったとき、客入りでこれかけたっけな。

 ちなみに豆知識。これ、タメ撃ちの元祖ゲームらしい。