青天の霹靂
同世代の友人が、痛ましいことに遭ってしまった。
何もしてあげられることはなく、無力さに身を捩じらせてしまう。
その友人はいわゆるライバルだ。
根っこは一緒で、思想も方法論も生活スタイルも何もかも、対極の位置にいる。
なおかつ、同じくらいのラインで併走して走っている好敵手だ。いや、おれがゲームなんかにうつつを抜かしている間に、今は向こうのほうが先を行っている。そのうちまた彼奴に追いつかなきゃいけない。なーに追いいついてやるさ、やつに失礼だ。
そんな戦友のような存在だ。
彼に今日、こう声をかけた。泣きながら。
「何でかのう、ワシらがこんな目にあわなあかんのかのう!」
・・・なぜか広島弁になっていた(なぜだ?)。
少し間をおいて、照れ隠しに
「ワシなんで広島弁になっとるんかのう!これ何弁なのかのう!!」
友人はさびしく、しかしおれの気持ちを察して笑って
「ジマオ弁じゃないかのう」
生きることは無常だ。
今日仕事の納品が済んで、祝い酒になるはずだったビールが冷蔵庫に入っている。
多分、とても苦く感じられるだろう。