おそれいった
今テレビをつけたが甲子園扱いちっちゃいねー(怒)。
まあテレビ業界なんて半分以上体育会系だから、同胞エリート達が負けたのがうれしくないのかしら。
しかしだ。
いやあ、自分も戦前予想は長崎日大一押しだったのですが、それ以上に「見抜けなかった」。まったくリハクの目でした。
今年、横浜でブレイクした野中信吾をご存知かしら?
この選手の出身校が佐賀・神埼高校。01年だったか、春・夏と甲子園に出場した県立校なんですけれど、実はこの高校その当時期待を受けててね。県立校にもかかわらず左の二枚看板を掲げてたり、ホームランバッター(野中だ)を擁してたりだったんだが、そのときは甲子園では通算1勝にとどまった記憶が。
その年の神崎は「甲子園経験の無さ」が負けにつながった記憶があります。なまじ地区大会でめざましかった分、自信が変についてた感じだったか。
佐賀北の監督が、そのときの神崎の監督だったなんて。
ここんとこの甲子園で確変を起こすチームの条件に「コントロールのいい三振の取れる変則左腕」+リリーフエースというのがあるような。今年はそれを完全に証明した感じですか。
2003夏江の川の木野下を思い起こさせる馬場、その起用法に1995春今治西当事甲子園では珍しい抑え専門で注目を浴びた藤井(現ヤクルト)を思い起こさせる久保。
そして涙が出るのが、この馬場投手。
彼の身長は162センチ、ちょっと背のある女性ほどしかない。この身長というのは投手としては致命的な欠点が生まれる。体重が10センチXアルファ分少なくなるのだ。ゆえに球に乗せる体重が少ない分球質が軽くなってしまう。帝京戦では軽く当てられながら、火の出るような長打になった場面がいくつも見られた。
しかしそれを守り立てたのが堅い守備。
いったい、いくつのファインプレーを出せば気が済むんだ。
「見ろよ、あの地獄のような運のよさを・・・」
上の台詞は川原泉の漫画「甲子園の空に笑え!」のもの。この漫画に登場する無名の県立校、豆の木高校も堅い守りと運のよさで勝ち抜いた。
みんなはそう、漫画のような無名の人々の奇跡とたたえようとするかもしれない。
だが前回北校が甲子園出場を決めたときはプロ注目の投手がいて、甲子園での一敗も彼が決勝で怪我をしたのが原因だから、侮ること無かれ、だったはずなのだ。
つくづくだ。
だからといってこんなにも強いだなんて。
今ネット上では8回裏の場面での誤審が騒がれてるようだ。さっきニュース見たが、確かにあれは無いかもしれない。
だがあれは、もう流れを味方につけたとしか言いようが無いのではないか。
今、熱闘甲子園見て気がついた。
最後の打席、佐賀北・久保も広陵・野村も笑ってた。
みんな、野球が好きだ。
そんなに結果に涙してもね、あのときのどっちの選手も、野球エリートの人も、普通の公立校の野球部員も、そして審判も。野球が好きでやってるんだなーって感じがひしひしと伝わってきましたよ。
その結果に野球をやってもいない俺達は、口を出す資格なんて無い。
あってたまるかよ、彼らに失礼だ。
あんな顔で俺達は何が出来る?あ、俺は測量とバンドとQMAのときはきっと、あんな顔だ。