JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

そうだ、日向小次郎の立場がないじゃないか

■「なぜ野球部だけ」強豪校部員ら困惑…特待生問題(読売新聞 - 05月03日 02:31)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=205427&media_id=20

 貧乏なキャラクターが特待生で強豪校に入学し、頭角を現すシンデレラストーリーも、こっから先は問題ありってことだよね。

 以前デーブ大久保が写真週刊誌にコラムで書いていた話で、確か野球エリートが何かしらで槍玉に挙げられていた頃だったか。その風潮に対する反論としての文章(うろ覚えで要約)。

 「我々のように野球に人生をつぎ込んだ人たちはそりゃあ小さい頃から莫大な費用と莫大な手間と暇をかけてきてるんです。エリートが悪い、と言う人は我々の努力をまず知ってください」

 この文章がモロに「金も暇も掛けられない貧乏人は野球なんかするんじゃねえ、高望みするんじゃねえ、野球は我々エリート集団のものだよ」って斜め読みしてくださいといわんばかりだった。っていうかそういう思想がにじみ出ていたゆえそれが記憶に残っているくらいである。

 でも、スポーツは基本的に庶民が楽しむものであり、また資本主義経済下では下流層よりが熱狂しない限り経済効果にまで波及はしない。また彼らがある程度体感的に共感できるものでなければ熱狂もしない。この国は民度が高い分、それをよく知っている。例えばラグビーという、上流階級(苦笑)のステータスのようなスポーツに日本人の庶民は熱狂しているか?
 オレ達は「小さい頃から手間隙かけて育てられたんだ」と粋がるデーブ大久保より、どん底から這い上がった落合博満野村克也なんて人たちのほうが共感できるわけよ。

 しかし、特待生が悪ってんならきっと、もうそんな人々の出現はなかなかどうして望めなくなるもんかね?野球じゃないサッカー漫画の話だけど、日向小次郎も特待生になって家族を楽にしようとしてたよね、確か。アレは美談じゃなくなるのか。貧乏人は身の程を知れですか、そうですかデーブ。