JIMA-DON

ニシジマオさん(自称日曜音楽家)の日常と散文駄文

第52話「あんたこのワゲスパックをどう思う」

※当記事は「必殺シリーズ」「必殺仕業人」とは一切関係がない二次創作です。

主水、パックスの仕業に出くわす

脚本:野上ニコルソン
監督:工藤ニコルソン

あらすじ

 主水のクラスメート、お咲(ニコラ・テスラ)が部活の大会に出かけたまま帰ってこない。高校卒業したらお咲と祝言を挙げる約束をしているという大工の留蔵(U字工事益子)の依頼で主水がその行方を追うと、彼女の所属している部活は「必殺スペシャルでよく出て来る時代考証を無視してレオタード姿のくのいち部」。年末に行われる今度の全国大会は、鳥居耀蔵岸田森)の命に従い次期老中間違いなしと評判の開国派・河野ブロック守太郎左衛門(アセチレン・ランプ)を、隠密集団煉獄組と連携して江戸城内で密かに抹殺する課題が課せられていた。しかし公務をこなしながら5分に一度のスピードでSNSに近況を報告する河野に一切の隙は無く、どの高校も全く手が出せずにいた。そして痺れを切らし、ロケットパンチで大規模爆破を試みる煉獄組の首領鉄眼(寺田農)。しかしそこで主水が「おれたちは何か重大な間違いをおかしてるのではないか」と気付き始める。

くのいち部の部室風景。Bパートは全国大会のための合宿風景に割かれ、部員全員でタンクトップにグラサンの国粋主義シンガーに襲い掛かる演出は工藤ニコルソンによるもの。

解説

 年末特別回の趣で、映画版「必殺715!主水の実践ガーデニング」を彷彿とさせるスケールの大きいハードなストーリーとなっている。寺田農演じる必殺シリーズ通しての人気キャラ・鉄眼は、シリーズ4233作「必殺仕事人V破壊衝動編」レギュラー以来の出演となった。レオタード姿の時代考証と、隠しきれないほどの栃木訛りに翻弄される最期を迎えるお咲と留蔵の悲恋は涙なくしては見れない傑作。鳥居耀蔵を消し炭にし歴史を勝手に書き換えた嘉吉の怒りに任せての宇宙ビームは、残念ながらこの回限り。

お咲と留蔵のレモン牛乳をめぐる悲恋は涙なくしては見れないほどの切なさで、宇都宮の餃子消費量が2割ほど増加したほど。

次回予告

正月から、ロケの箸上げに命を懸ける者たち。ある者は紅しょうがとねぎをのせ、ある者は生卵に裏切られ、そしてうっかりアカウントを凍結させて、炎上の憂き目に。次週新必殺仕業人、ご期待ください。